カコスミの沿革 5

ver.ぴゅーらっくす開始



1年に渡るリハビリが終わり、復帰したpcfxはとりあえずカコスミを復活させることにした。ネットでは「カコスミ管理人死亡説」が

流布されていたらしい。よくある事なので他人事のように笑ったが、いったい誰がどのような目的をもってそういう噂を流して

いるのか興味深い事ではある。まあ死にかけたので全くのウソではないのだろうが、そんな事を知ってるのはTELだけだ。


さて、また1からサイトの構築である。もう毎度のことなので慣れているが、愛用していたweb作成ソフト「ホームページNINJA」

がWIN7では使えない事が判明し、ちょっと困った事になった。他に作成ソフトも売ってるし、HTMLもCSSも書けるので不可能

というわけではなかったが、まず「ホームページビルダー」が嫌いなのだ。意地でもアレに慣れたくないという思いがあった。

それに今時チマチマとHTMLを書くとか何の罰ゲームだ。そんなわけで「ホームページNINJA」に代わるソフトはないかとネットを

物色していたところ、ほぼ「ホームページNINJA」をそのまま移植した製品が発売されていた。それが「ホームページV3」だ。

多少違う所はあるものの、全体的なシステムはそのままだ。最大の違いはスタイルシートベースなのでフレームが使えない

点か。長所も短所も残されている。いや、多少改善はされているようだが。「ホームページNINJA」を見つけるまではフリーソフト

を使用していた。



手頃な値段で使いやすい。それがホームページNINJAでありホームページV3だ。お勧め。





新サイトを作る上で悩んだのがバージョンネームをどうするかだ。今までに無印→アタラシイ→野菜炒め→プラズマムヒときて、

今回も発作的に思いつきで適当につけようと思っていたのだが、候補が多すぎて選べず、そして全部クソダサイようにも

思えてきた。自分の中で処理できない案件は他人に丸投げするに限る。そこでpcfxはtwitterで親しくしている「かしわ餅」

という人に、目的を明かさないまま「なんかいい名前つけて」と頼み、返ってきたのが「ぴゅーらっくす」という名前だった。

かしわ餅さんは飲食関係の仕事をしており、その時調理場に置いてある消毒薬の「ピューラックス」がたまたま目に入った

らしい。そういう経緯で過去の棲家新サイト名は「ver.ぴゅーらっくす」に決まり、2004年にカコスミが誕生した日である

12月25日クリスマスに、カコスミ開陳八周年記念として誕生したのだった。一部で12月24日になってたりするのは、日付が

「だいたいクリスマス」という事で流していただきたい。




奈良県在住のかしわ餅氏。あいにく写真写りが悪く、小動物に見えるが実際は人間っぽい。






今では従業員300名以上を越え、一等地に本社ビルまで構えるようになった株式会社カコスミだが、開始当初は3名だけで

始まった趣味の廃墟サイトだった。現在は世界唯一の廃墟探索専門企業として、会社組織になり年商は数十億にはなった

が、代表取締役社長であるTELは今でも自ら廃墟に行く。廃墟残留物情報が世の中にこれだけのニーズがあるなどとは、

当のTELも気が付かなかった事であった。落ちているノートの1ページ1ページを丹念に撮影していく。どこの誰とも知れない、

いつ、何のために書いたかもわからない、一冊のノートに記された覚え書きや落書き。そんな写真が、日本語も読めない

ようなロシア人やアラブ人の目に止まり、是非売って欲しいというオファーを初めてメールで受けたのが2006年。


一揃いの写真データをzipにしてモスクワに送り、120米ドルが振り込まれたのが最初の取引だった。その後世界中から

注文が入り、それをさばくだけでも手が足りなくなってきた。とりあえずバイトを雇って発送と集金作業をやらせたのを皮切りに、

作業をするアパート部屋を借り、法人登録をし、アパートでは入らなくなった従業員を都心の雑居ビルに移動させ、経理の

お姉ちゃんを雇い、会計士や弁護士と契約し、雑居ビルのフロアでは手狭になってきたのが2009年だったか。





改装中のカコスミ本社ビル。1F2Fはテナントが入っており、最上階にはTELの社長室がある。

2Fに入っているマヤカン焼き専門店「もーじゅう」はおいしいのでお勧め。





みなさんご存知の大ヒット商品、「某ラブホ経営者のオーストラリア移住計画ノート」の写真が1ヶ月で850万部売れたのを

きっかけに、名古屋市今池に15階建ての本社ビルを建設するまでに至った。他に天白区と小牧市にそれぞれ事務所が

ある。だが肝心の探索だけは従業員に任せることなく、今日もTEL本人とカコスミのメンバーだけで行われている。


カコスミのサイトは廃墟サイトであると同時に、廃墟残留物写真という商品の見本カタログでもある。サイトに載っているノート

などは数ページしか紹介してないが、完全版の写真はカコスミの有料サイトにて申し込む事ができる。






落成式。この日TELは廃墟に出かけて留守だったので写真に写っていない。







そんなわけで、とりあえず今日もこうしてカコスミは運営されているのだった。





嘘だけどな。
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