過去の棲家ver.ぴゅーらっくす 2013/04/10 UP





*過去の棲家ver.プラズマムヒより再掲載

物件名 ING射撃場
探索日 2007年8月
廃墟開始 不明
分類 スポーツ施設
規模 敷地大規模・施設中規模(2棟3階建+平屋)



真夏のある日、物好きが死にそうになりながら坂道を登ってやってきた、元クレー射撃場。



住宅街のわりと近くに射撃場があった。お茶の間に射撃音が響いたであろう立地。



植物の尖兵が建物を占領しようとよじ登る。防衛軍は既に退却。植物群に蹂躙される建物。



頼みの綱の戦車も植物群に押さえられ、為す術もない。



真夏は植物軍にとって最高の季節。植物兵士どもが好き勝手に暴れまわる。但しその速度は遅い。



タイル張りのトイレは植物の侵入を阻んだが、同胞の人間に反逆され、その輝きを失った。



戦場は焼け跡になる。酸素も水もここでは敵だった。酸化という死が機械たちを襲った。



既に将兵は司令部を脱出し、逃げ遅れた市民は一方的に虐殺される。



要塞に残って戦うものは既になく、死者すら見当たらない見捨てられたトーチカ。



既に門は植物軍の手に落ちた。脱出もままならない。もう逃げ場はない。



都市は完全に植物軍に制圧された。敗残兵と市民は自決か虐殺かを選ぶのみとなった。



しめた!裏口は手薄だ!逃げるなら今しかない!



しかし裏口は罠で、多くの脱出者が植物軍の銃弾に倒れた。黒色火薬の匂いと散弾の薬莢が支配した。



植物軍の少年兵が薬莢を拾い集める。敵にもまた犠牲者はいるのだ。



戦争シミュレーターは役に立たなかった。侵略者にただ蹂躙され、ただ侵された。



ついに陥落。植物軍の歓声が上がる。人類は敗退。もう植物の養分になるだけの存在に堕ちた。



暑さのせいでそんな白昼夢を見るTELに水をぶっかける。正気に戻ったTELは、またホテホテと坂を下った。




TELコメント:


20年熟成ものの鉄砲を発砲する施設でした。が、近年も銃刀法の規制に掛からない鉄砲で撃ち合いをする人々

により活用され続けている模様です。

火災によるダメージと鉄砲を撃ち合う人々により移動されたであろう焼け残った物で構築されたバリケードにより、

本来どこに何があったか解らない状況となっております。

営業当時に住宅地の近所で発砲音を響かせていたと思うとなかなか感慨深い物件ではあります。



pcfxコメント:


ええ、TELは普段から夢見がちな中年です。




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