過去の棲家ver.ぴゅーらっくす 2013/03/25 UP
物件名 | モーテルSR |
探索日 | 2007年7月 |
廃墟開始 | 不明 |
分類 | 宿泊施設 |
規模 | 小規模 |
川と森に挟まれた湿度の高い所に、モーテルが軒を連ねて立ち腐っていた。
管理棟は住居兼用。その並びに掘っ立て小屋と呼ぶべき客室棟が連なる。
管理棟2階には三畳の部屋があった。寝室に使っていたのか従業員部屋か。
管理棟の中はゴミが散乱。足の踏み先もあやうい。1階は簡単なキッチンと事務所。
この一軒一軒の小屋が客室。ガレージに車を突っ込み、そのまま内部の客室にシケ込むシステム。
その裏側は竹藪。そして通用路になっている。オバチャンがスイッチを押してガレージを閉める。
通用路からオバチャンがやってきて、部屋内部のこの窓から客が金を払う仕組み。
客室は狭い。ベッドと風呂しかないと言ってもいい。ベッドはこの時代のラブホでよく見られるタイプ。
風呂は最低限。小さい湯船に洗い場。体を流すだけの簡素な作り。ヤル前に洗う。戦闘準備。
どの部屋も似たり寄ったり。というか一緒。ベッドでギシギシ。老いも若きもギシギシ。メイクラブ排泄。
洗面所もある。鏡には誰かが後から貼りつけた札。ただのラブホを必死にお祓いしたいらしい。素人が。
こういう写真がいっぱいあるけど、どれもこれも似たようなもの。ベッドの柄がちょっと違うくらい。
こっちは薔薇柄。椅子と冷蔵庫も標準装備。正気では何時間もいたくない空間。狂気なので何時間も居る。
正体不明のぬいぐるみ?らしいもの。恐竜?後から持ち込まれたのだろう。でも誰が何のために?
部屋に入るとしばらくしてオバチャンが向こう側から「\4000でーす」とか言う。この隙間から金を払う。
オバチャンはこの通用路を行ったり来たりする。たぶんゴム草履はいて。おつり持って往復。そういう仕事。
こうしてみると、左のシャッター部がガレージで乗用車一台分の横幅、右側のブロック塀が客室。そりゃ狭い。
管理棟裏側にはいくつかの洗濯機。客室のシーツなどを洗う。どこに干したのかは謎。ラブホの気怠い午後。
ここにも変な札。どうしても何が何でも鏡は呪われてるらしい。ただの倒産ラブホでもお構いなし。
流しの筐体からシンクが転げ落ちる。外す必要があったのか。壊さないと気が済まないDQNの謎。
また札。コピーしただけの紙切れ。ただの食器棚に。アホとしかいいようがない。お前が呪われとけ。
ラブホではよくある、モーテルなのかホテルなのか屋号が一致しないアメニティ。旅館の場合もある。
梅雨も終わりかけた7月のモーテル。紫陽花のシアンが輝き、夏を告げる午後。安普請は徐々に朽ちていく。
TELコメント:
国境の超有名心霊スポットです。
地元民では無い私が大昔に伊勢神トンネルとかに喜んで行っていた時代にこの物件の名を聞いたことが有るくらいです。
そんだけ有名で、DQNも大勢やって来るに違い無いと思いますが燃やされもせずに現存するのが「スゴイ」と思います。
また、当然荒れていますがこれだけの有名物件でネットにも露出しまくっているのに、当時の残留物がそれなりに有る
事にも感心してしまいます。
みんなが大切に見守っている廃墟・・・ってワケじゃないでしょうが探索当時で大概廃墟年齢が行ってるはずなのにその
6年後に行ってもまだ残存しているのが純粋に感心させられる物件です。
pcfxコメント:
この物件もTELがたくさん写真を撮ってきてるのだが、正直見どころが少な過ぎる。だいぶ割愛した。
ラブホ廃墟もどこも似たり寄ったりで変わり映えしないものだが、この物件はそれなりに特徴がある。
ラブホ廃墟に残っていてほしい残留物は、客室の雑記ノートやオーナーの手記。理想の客室は、部屋ごとに
特色のあるデザインだ。あとはエログッズの自販機やメニューなども残っていてほしい。そのような欲求を満たす
ラブホ廃墟は非常に少ない。だからこそそのようなラブホ廃墟を求めていまだ探しまわるのだ。